日本の異文化体験 By
私は大学の日本語教師を目指し、日本語の知識を習得し、日本文化、文学を研鑽するために、
日本に留学しました。
小さい頃は「将来の夢は何ですか」とよく聞かれました。これは作文練習の中でよく出てくるテーマで、
小学校国語の授業の時、私の先生もこの質問をしました。科学者になりたい子もいれば、将軍や医者に
なりたい子もいました。私は「先生のような素晴らしい教師になりたい」と正直な心で答えました。
この夢はずっと心の底にあったので、教育大学に入ることになりました。
そしで「何故日本語を専攻にしたか」もよく聞かれます。それはいろいろな理由があります。小学生の頃から
『一休さん』や『ドラえもん』、『ちびまる子ちゃん』などのアニメーションになじみ、大きくなってからは、
『雪国』や『絶唱』などの作品中の日本的な美に引かれたからです。その中の奇麗で静かな国、優雅な雰囲気、
美しく無邪気な日本の女性、勤勉で純朴な人々などに心が奪われました。ぜひ一度あの国へ行って、
自らあの国の文化を感受したいという願望が生じました。そのため、大学の四年間は一生懸命日本語を
勉強しました。日本語、日本文化、日本文学などの日本に関することを、スポンジが水を吸うように
興味津々にどんどん身につけました。それは私なりの外国語習得の方法です。一つの外国語を勉強する際、,
好奇心を持つこと、そして、その国の文化や人などが好きであることは非常に重要だと思います。
それは外国語を習得するとき、強い原動力になるのです。
2003年4月6日、名古屋の桜が雨に散った頃、この国にきました。その日から、日本での生活は、
初めての異国生活というよりは、国で勉強したことやメディアにより認識した日本に対する
イメージを確認するようなものでした。
最初の日本の印象はテキストの通り、環境がよく、緑がいっぱいあり、道にごみがあまりないということでした。
一番感心したのは青空です。今の中国では、経済がすばやいスピードで発達していますが、環境汚染の問題も
出てきました。青空はもう子ども時代の畑で遊んだときの思い出になりました。今日は農村でも、工場が建てられて
都市化にしつつあります。人々はコンクリートの家に住んで、大自然から離れました。「自然に回帰しよう」、
「次世代のために資源を大切にしよう」というスローガンが出されて、人々の関心を集めています。
今一部の大都市の地域ではごみ分類が実験的に行われています。これからは環境保護の意識を4 U+ |! e, K( {$ L1 w
高めなければならないと思います。
留学生活が始まってから、いろいろな体験をしました。日本文化の源は中国であるので、日本で暮らしてみたら、
あまり違和感がありません。同じ黄色い皮膚のアジア人であり、目に入る文字の大部分は漢字であり、茶道や書道、
お寺やお祭りなどにも中国古代の文化の影がよく見られます。日本の伝統文化がよく引き継がれて
保護されています。時々、懐かしい感じが湧き上がります。ただし、町中茶色い髪の毛の人が多すぎて、
自分が欧米にいるのか、日本にいるのかよく錯覚します。一方、茶会に参加したり、温泉旅行に行ったり、
日本料理や着物等いろいろなことで日本文化を味わっています。あのわさびと抹茶に日本の香りや味があり、
桜や紅葉に日本の色があり、お辞儀や挨拶に日本の心があり、この島国の上空に大きな「和」
という文字が漂っています。
外へ出て、日本人と接触してみるとやはり友好な人が多いことにも気付きました。今、日本の企業は
どんどん中国へ進出しています。日本の商品のマークには「中国製」(MADEIN CHINA)のほうが
よく見られます。中国は日本人にとってはわりと身近な存在でしょう。しかし、このような経済のことは、!
日本人に対しては喜びであろうか憂いであろうか、本当に複雑なことです。ところが、
このように身近な存在であっても、日本人は中国に対する知識が極めて浅いと思います。「中国にも醤油
がありますか」と日本人に聞かれた友人がいます。「中国人も箸を使いますか」などの質問もありました。
それに対して、私たち留学生は苦笑しながら説明しました。反省してみると、中国側がもっと積極的に世界に
自分の文化を紹介する必要があると思います。そして、ある時期先生になった日本は、
昔先生であった中国のことをもっと知って欲しいと思います。
つぎに具体的な異文化体験の例を挙げてみます。最初は、ゴミが決まった日にしか出せないことは
面倒くさいと思ったが、そのうちに慣れてきて、大切なことだと思っています。しかし、一時帰国したとき、
ゴミを分類せずに出すことに対して、逆になれなくて、とても残念なことだと思いました。もう一つは
よく気になることですが。日本人が中国に旅行に行くとき、一番気になるのはトイレの問題だそうです。
よく日本人に聞かれるが、「中国のトイレはドアがないですか。みんな平気ですか」と。農村は"
まだドアのないトイレがありますが、都市部では、ほとんどドアがあります。ドアがない場合は、
条件の厳しいところや古い建物、またはドアが壊れたところなどです。もちろん不便であり、
改善すべきですが、中国の諺には「人には三つの急ぎことあり」トイレに行くことはその一つであるので、
我慢できます。一方、日本では、今ほとんどの女性のトイレには音姫が設置されています。
それは東大のある女子学生が発明したそうです。女性がトイレの音を人に聞かせるのは嫌なので、
よくトイレの水を流します。音姫が水の音を電気で鳴らして、女性のプライバシーを守り、水を節約できます。
また、地下鉄や道でよく見られることですが、若い女性が堂々と人の前で化粧をすることと、若い男性が
平気でエロっぽい成人漫画を見ることです。あるアメリカ人の留学生がそれらの現象にとても
不思議だったそうです。そういうことは私たち留学生から見れば、とても恥ずかしいことだからです。
それはプライバシーの問題にならないであろうか、とても不思議と思います。ルース・ベネディクトの『菊と刀』の
「恥の文化」という理論から解釈できない問題でしょう。
そして、両国の女性についても少し触れたいと思います。今の中国の女性はほとんど自立して働いています。
中国の家庭は共働きが多いのです。農村部でも、若い女性は都市へにいきます。女性は結婚しても
仕事をやめなくで、家庭と仕事を両立しています。「一人っ子」政策のため、都市部の女性の育児は
昔より楽になりました。普通の会社では出産休暇が三ヶ月あります。核家族で両親から離れて、
ほかの都市で働いている家庭は、夫婦二人で育児や家事のことを分担しています。これは今の時代では!
もうごく普通のことになりました。男女平等は家庭から始まるからです。職場では、能力あれば女性でも
できます。さまざまな分野で女性は男性と平等に働いています。昔仕事ができる強い女性は
「女強人」(強い女)と言われました。しかし、当時仕事はよくできるが、家庭のほうは
あまり幸せではないというイメージでした。今は男性が女性を理解し、支持していますので、
女性は家庭と仕事が両立できるようになりました。中国の女性は「半辺天」(天の半分は女性で支え
られているという意味)になって、ますます強くなってきました。ところが、求人広告では「男性優先」
という言葉も出てきます。男女の生理的な差を理由に、男性を優先に採用するということ自体は
男女不平等の現れです。そのため、女子大学生はもっとがんばって、たくさんの知識を身につけ、
男性に負けないように努力しています。
日本の女性はいかがですか。幸せでしょうか。家庭と仕事が両立できているでしょうか。男性や社会に"
認められているでしょうか、などの問題に興味があります。日本に来て、日本人の女性は専業主婦のほうが
多いと思いました。しかし最近では、社会へ進出する若い女性が増えているようです。
日本人の友人がいます。彼女は中国のことが好きで、中国へ一回旅行してから、自分で中国語を勉強し始めした。
仕事をやめて、中国へ留学しました。今中国と貿易関係のある日本の会社で働いています。
彼女の夢は上海で働くことです。数回の中国旅行で中国のことが好きになり、中国女性の働いている様子を見て、
憧れを感じると本人は言っていました。中国で働き、自分が本当にやりたいことをやって、自分の能力を生かして、
そのような人生は彼女にとっては幸せなことでしょう。
今、上海で働いている日本人の女性も増えています。『人民中国』という雑誌に「上海ライフを謳歌し働く
日本人女性たち」(須藤美華、2003)という文章が載せられています。
仕事や留学で、上海に滞在する日本人が増えている。その数は2万人を超えると言われるが、なかでも元気に
上海ライフを謳歌しているのが、20、30代の働く女性たちだ。
「日本でOLをしていても閉鎖感を感じていた。これからは中国の時代と思い、留学した。働きながら、
中国語をスキルアップさせていきたい」
「女性にとっては先が見えてしまう日本にいるよりも、はるかに責任ある仕事を任せてもらえて、やりがいを感じる。
思い切って、飛び出してみて本当に良かった。自分の人生に積極的な中国人にも刺激を受ける」
「刻々と変化を続けるこの国にいることが楽しい。国にも、人にも活力がある。日本のような、
こうあらねばならないというプレッシャーもないから、自分らしくのびのびと生きられる」
彼女たちは、上海で働く理由をこんなふうに話す。
この文章をあの友人に見せました。彼女はすごく感動したようです。彼女が所属している会社は小さい
貿易会社ですが、中国語ができる人は二人います。もう一人は男性です。中国語能力は
彼女の上ではないようですが、社長に重用されています。彼女はただ事務的な仕事をやって、
簡単なファックスを翻訳して送ったり、電話に応対したりするだけです。一方重要な事務や会議、
出張などは全部その男性に任せられています。彼女は最近すごく悩んでいるようです。中国へ働きに行きたい
けれど、旦那さんが賛成してくれないからです。仕事をやめたら、家庭の負担が重くなり、全部旦那さんの肩に
かかってきます。このまま仕事を続けていてもやりがいがないと彼女はいいました。更にこの会社の社長は
まだ男尊女卑の思想を持っているそうです。
そう思うと、確かに、日本のOLといえば、事務的な仕事だけをやっているようです。女性はただ
男性の補助にすぎず、女性の能力、やりがいを最大に生かすことができないようです。それは中国と
[大きな違いだと思います。中国の女性は職場で重要な役割をして、自分の意見を堂々と述べます。
また、女性としての知恵や才能を活用しています。女性の社会的地位も認められています。
最後に、私の日本での異文化体験の経験です。「郷に入っては郷に従え」という諺があります。それは
先人の経験であるので、とても役立っています。異文化コミュニケーションも同じです。つまり、
自分のアデンティティを持ちながら、相手の立場に立って物事を考える、相手を真似して行動すれば、
異文化コミュニケーションを楽しむことができます。
後記:
振り替えてみると、日本に来てもう七年になりました。
あの人に感謝しなければならないです。
十年前、私のノートの扉に「国境を越えての御活躍を期待しております。」
と書いてくれたあの人のおかげで、私の夢を叶えさせました。そんなに活躍
していないけど、意義ある生活を送っております。
この国で新しい信仰と出会って、運命の人とであったことに感謝の気持ちでいっぱいです。
ここに来てよかった。
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