過去篇 第二十三節:決戦,関連している文章:
「なぁ琉雨,関連している文章:
。一つ思いついたことがあるんだ」圧縮爆弾を使っての戦闘を終えた後に詩架は琉雨に大してそう切り出した。「何,関連している文章:
?」暢気に勝利ムードに包まれた駐屯地の端へと移動すると詩架は言った。「俺が影を突き刺したときにあいつらは消えていった。それが何故かは分からない。だけど一つ思いついたことがある」
奴らを消す方法。文字通りに存在もろとも。詩架のその言葉に、自分の中に眠る色々な琉雨が好奇心で首をもたげる。研究者として、そして影の敵として、そして???復讐者として。「お前の事だからとっくに知ってると思うけどな。物体に大量のエネルギーを加えるとその物体が離散する???つまり水の電気分解みたいなもんだ。それであいつらを???存在そのものを原子レベルまで分解する。そうすれば流石のあいつらでも再生できないだろうよ」
その詩架の言葉を全て聞くより前に、琉雨の頭には様々な考えが浮んでは消えていっていた。確かに彼の言っている原子レベルでの崩壊は効果的だ。しかしそこに至るまでの工程が難しい。と、一瞬そう思ってからリリのことを思い出してその考えを払拭する。「恐らく三日」突然の琉雨の日にちの宣告に一瞬何事かと首をかしげかけるが、すぐに言いたい事を把握して詩架は頷く。
「分かった。三日だな。いいぜ。守り抜こう」*************心がまえていたのに、その三日間は何も起こらず過ぎていった。恐らくはゲリラ的に繰り広げられた影への圧縮爆弾の攻撃が功を奏したのだろう。圧縮爆弾の扱いは全員が一通り覚えたが、一番由佳が覚えが良く、さらに使うタイミングが上手い。様々な武器や装備を試しながらの戦闘はどこか近未来的なものがあった。
ジェットエンジンを積んだスーツを着ての空中からの爆撃は、他の試作品とは比べ物にならないほどの威力を示した。空を飛べない影を一方的に攻撃できるソレは、高所にいることによって発生する恐怖を押し殺してでもやる価値のある行動だった。