苦笑とも自嘲ともつかぬ姫子の表情をしばらく見つめていた連夜だったが、やがて深々と溜息を吐きだした。「あのねえ、姫子ちゃん??僕にとっては姫子ちゃんもなっちゃんも同じくらい大事な友達なんだよね。友達として何かあったなら、僕も割って入りたいところだけど??」 そういいながら、まっすぐな視線で姫子を見つめる。
姫子はその視線を最初真っ向から受け止めていたが、結局途中で受けきれずに自分から逸らした。「わらわには、あやつの考えていることがわからん??」 そうして、ぽつりと??しかし、明らかに連夜に聞こえるようにつぶやいた。 その態度で姫子が助けを求めていることがわかった連夜は、ぽりぽりと頬をかきながら自信なさげに呟いた。
「あ???わかった??まあ、聞いてみるよ」 連夜の言葉を聞いた姫子は、泣き笑いの表情で連夜のほうに振り向いた。「ほ、本当か!?」「いや、まあ努力はするけど??あんまり期待しないでね??なっちゃん次にいつ学校に来るかわからないし??」 しかし、感極まってしまった姫子に連夜の声は届いていないらしく、がばっと連夜の手を掴むと、泣きそうな顔で頼み込むのだった。
「連夜、頼む頼む!! 本当に頼む!!」「あ?、もう、姫子ちゃん、落ち着いてって??」 必死に頼み込んでくるその姫子の様子を見ていた連夜は、ふと思ったことを口にしてしまうのだった。「姫子ちゃん??ほんとになっちゃんのことが好きなんだねえ??」「!!」 連夜の一言にびくっとした姫子はばっと連夜から手を離すと、真赤な顔を隠すようにぷいっと連夜から顔を背けるのだった。
「あ、あんなわからず屋のことなど、わらわは知らん??知らん知らん!!」「姫様無理してますね?」「はるか、うるさい!!」「もうゴールデンウィーク中も、ず????っと、自室にこもってナイトハルトさんの写真を眺め??」「うわぁぁぁぁぁぁぁあっぁぁぁぁぁぁ!!」 自分のディープなプライベートをさらっとバラすとんでもない世話役の首を掴んで、涙目でがっくんがっくん揺らす姫子。関連している文章:
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