1905年から紡がれるセビージャのクラブ史において、ウナイ?エメリはどのような軌跡を描くのだろうか。そう、私が書き連ねていくのは、アンダルシアの州都、ネルビオン地域に拠を構えるクラブのことである。私がこのクラブに情熱を捧げることを、どうか許してほしい。リーガエスパニョーラはバルセロナとレアル?マドリーだけのものではないのだから。そして財政力で2強に圧倒的な差をつけられる他クラブの中で、セビージャはタイトルに恵まれている存在だ。ここ8年間でUEFAカップ/ヨーロッパリーグ(EL)を3回、UEFAスーパーカップを1回、コパ?デル?レイを2回、スペイン?スーペルコパを1回制覇。着実な成績を残すこのアンダルシアの雄は、バスク出身指揮官の下で、さらなる野心をもって2015年を迎えている。
セビージャをリーガ1部に復帰させただけでなく、ヘスス?ナバス、ホセ?アントニオ?レジェス、セルヒオ?ラモスなど煌びやかな才能も発掘したホアキン?カパロス、UEFAカップを2回、UEFAスーパーカップ、スペイン?スーペルコパ、コパ?デル?レイを1回ずつ制したフアンデ?ラモス…。躍進の土台を築いたこの2人と、選手&監督として20年以上クラブに在籍したマノロ?ヒメネス以降、頻繁に監督交代が行われるようになったセビージャだったが、2013年1月に到着したエメリが負の連鎖を断ち切っている。しかしながら彼にとっても、その道程は簡単なものになっていない。